CSEの受注生産システム開発で、紹介するプロジェクトを簡単に教えてください。
永山:CSEの名古屋部隊では、受注生産・購買・配送に関するシステムを受注しています。企業の業務において、課題となる基幹システムの改善を開発のメインとしています。また、開発だけにとどまらず、サーバの老朽化対応や、ネットワークの冗長化、セキュリティ対策等々、お客様のご利用環境も意識して提案から納品まで対応させて頂いています。
今回紹介するプロジェクトは、まさにこうしたシステム全体の対応をさせて頂いているお客様で、システムの状況調査を半年かけて実施し、そこから今に至るまでの数年間で、サーバの入れ替え、新規システムの提案・導入、インフラ整備など、課題に優先順位をつけながら、一つひとつ対応を進めてきました。
さまざまな受託開発を行うなかで、今回のプロジェクトの特性はどんなところだと思いますか?
永山:今回のお客様は、とある商品の販売シェアのほとんどを占めている大手メーカーさんです。日本全国の小売店に出荷されており、受注数でいくと年間1000万件近くあり、出荷先も日々増え続けています。
そんな中、受注生産に使用する書類のフォーマットは、出荷先ごと、もっと言えば配送業者やドライバーごとに異なります。出荷先や業者が増えれば増えるほど、システム側も各フォーマットに対応させていかなければなりません。
お客様が成長企業であるがゆえに、急速な受注量の増加に対応していく必要があるところは、このプロジェクトの特性と言えるかもしれません。メンバーは若手が多く、レガシー系の技術にも柔軟に対応できていて、今後始まる新しい技術との融合に楽しみにしている状況です。
プロジェクトのどんなところにやりがいや面白さを感じますか?
永山:お客様が自分たちでは解決できない部分を信頼して任せてくださっているので、受託開発だからといって言われたものをただ作るのではなく、事業規模の拡大に伴う業務の繁忙さを考慮しながら、常に提案するように心がけています。だからこそ自分たちが提案したものが形になっていく面白さはありますね。
正直、初期調査の結果は、課題の幅の広さや複雑さにプレッシャーも感じました(笑)とはいえ、お客様や、商品を待っているたくさんの人々の期待に応えなければならない。そんな使命感も手伝って、どうにか一つずつクリアしていく策を考えています。
あとはやっぱり、システムを利用する現場の皆さんの声に耳を傾けて、彼らが少しでも楽に仕事ができることをイメージしながら開発しているので、実際にそうなることが一番の喜びです。
今後、プロジェクトにおいてどのような価値を生んでいきたいですか?
永山:現在は一部システムで使われている古い言語を新しい言語に置き換える対応を行なっていますが、ここまではあくまで「システムが安定稼働するためのインフラ環境をつくる」というステップで、まだまだ序章だと考えています。「属人化することなく現場がうまく回っていく」という大命題のために、今後も陳腐化しない技術力を提供し、ビジネス視点でも伴走できる存在になっていきたいと考えています。今後は、大量データの解析による受注予測や、最適な配送ルートをみつけてコスト削減につなげていく仕組みを導入していく予定です。
このプロジェクトに限らず、困っている人がいて、私たちにできることがあるならやってあげたい、というスタンスがまず第一にあるので、できることからコツコツとやっていくだけだと思っています。